みっともない!! 177
三日坊主のぼくが、数十年来続けていることがある。
うがい、だ。
外から帰ると必ずしている、父の教えを遵守してきた唯一の行為である。
数十年前、たびたび訪れていた吉原のお風呂で、馴染みの姉さんが茶色い液体を口に含み、ぼくのウインナーをくちゅくちゅとお掃除してくれた。
気持ちエー。スーッとする。
ミントかいなと思ったけれど、スカイ・ブルーではなくて、どう見ても茶色。汚い色である。
それが「イソジンガーグル」との出会いだった。
何故、姉さんがそれを使っているかというと、殺菌効果のためだけではなく、
ウインナーにちょっとでも傷や炎症があると、えらく沁みるのだそうだ。
そう、性病らしきものをある程度チェックしていたのだった。
「イソジンガーグル」。
なんという化学的な響き、効きそうな語感・・・。ヨードの匂いも実験室の感覚。殺菌効果抜群の疑いの余地もない化学が生み出した苦渋の味。
ぼくはこれにはまり、数十年「イソジンガーグル」を使っている。
最近、「ほんのりフルーティー」なるものが登場したが、全くもって無味乾燥。これでは化学の力が損なわれてしまう。
効くと信じることも大事な処方だと思う。
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